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探した夜の過ごし方3

 彼女も彼なら許してくれると思う。  私はそう思いながら話していた。    彼の強さに惹かれた。  ゲイであることを公言して生きる姿や、傷つきながらも納得できるまで諦めず、ボロボロになるまで人を愛する姿。  何より、小さな女の子を助けるために、腹に穴まであけて夜の山を歩く姿に。  家族を失ってでも、自分の信じるものを貫こうとする姿に。  私の助けを拒否し、血を滴らせながら一人車を降り歩く姿を見た時から、私は決めていた。  彼だ。  この先、私が愛するのは彼だけだ。  今度は後悔しない。  「あたしより強くなかったら、あんたを守ってやれないじゃない。見つけて、幸せになりなさい」  あの人は言った。  守られるのはともかくとして。  彼なら君の眼鏡にかなうと思うよ。  愛していたよ。  分からなかったけど。  言えなかったけど。  私は思い出の彼女に語りかけた。  探していた人は見つかったと。  

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