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叶った夜の過ごし方4
自分で脱ごうとする彼の指を手を掴んで止める。
「ダメだ。私がする」
彼にささやく。
ボタンを一つ一つ外すのも楽しかった。
とうとう彼を抱けると思えば。
シャツを脱がせ、下に着ていたTシャツを脱がせたならば、そこには何度となく夢にみた彼の薄い胸や、綺麗な鎖骨があった。
唾をのみこむ。
むしゃぶりつきたくなるのを必死で抑えて 、その身体に手を這わす。
確かめるように。
わき腹の撃たれた痕。
愛しい。
はあ、
そんな触れ方でも彼が吐息を零す。
「教授、手、熱い」
彼が熱に浮かされたかのように呟く。
額や髪に、出来るだけ優しく唇を落とし、
ズボンを脱がし、下着も剥ぎ取る。
彼はすっかり立ち上がっていて、それは私も同じで。
私はクスリと笑う。
私も服を脱ぎ捨てる。
彼の上にのしかかる。
触れ合う肌がたまらない。
彼の体温だ彼の肌だ。
私は立ち上がっている彼のモノに手をやる。
私は男は抱いたことはないが、ここは同じだから扱い方は解る。
こすりあげはじめたら、彼の唇から声がこぼれはじめる。
目を閉じ、こらえるような顔をした彼の表情が見えた。
可愛い。
可愛いすぎる。
私の中で何かがブチ切れた。
次の瞬間から私は彼を貪ることしか考えていなかった。
彼の肩に噛みついていた。
痛みを感じさせてしまったかもしれなかったが、どうしてもそうせずにはいられなかった。
食い尽くしたい。
愛しい。
頭を強引に引き寄せ、唇を貪る。
優しくするつもりだったのに、ダメだ。
首筋をなめて、また噛んだ。
自分の呼吸が荒いのが分かる。
自分のモノと彼のモノを重ねてしごく。
しごきながら彼の乳首を舐め吸い上げ、噛んだ。
ここも、私のモノだ。
もう、私だけの。
そう思えば愛しくて、また噛んだ。
彼がビクンと身体を震わせた。
彼が私の手の中でイッた。
その顔を堪能した。
こんな可愛いものがこの世にはあるのか。
私はその顔でイッた。
「可愛い。そんな顔でイくなんて可愛いすぎる」
声にだしていたかもしれない。
彼が真っ赤になったからだ。
可愛い。可愛い。
もう、私は骨抜きだ。
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