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叶った夜の過ごし方5

 教授はまさかの野獣系だった。  喰われる、何度かそう思った瞬間があった。  本当に、喰われる。  喰らわれる。  歯が当てられたび、次は肉を噛み切られるのではという瞬間があった。  でもそれは甘い刺激に変えられるのだけど。  一つ間違えば、その気がなくてもその牙や爪で相手を殺してしまえる猛獣としているようで。  恐怖と甘さの狭間でオレは翻弄された。  そして、求められる熱さが肌から伝わる。  「可愛い」  そう繰り返される言葉は嘘ではないのが伝わってくる。  鍛え上げられた身体に抱きしめら何度もささやかれる。  過酷な土地での調査のため、普段から身体を鍛えていると言っていた教授の身体は贅肉一つなくて、その野生的な顔立ちと似合っていた。  男の抱き方を知らない教授に教えたのは、穴のほぐし方だけだった。    オレが自分でするからと言ったのに、するといって聞かず、解すだけでよかったのに オレの良い場所が分かってからは執拗にそこをこすり立てて、オレを散々泣かした。  そして、今は。  オレは泣き叫んで、許してとお願いする位、この人に翻弄されている。     「もう、いいでしょう、ねぇ」  オレは哀願する。  もう、よすぎて辛い。  「まだだ」  教授はオレの顎をつかみ、口の中まで蹂躙する。  教授は完全に理性が飛んじゃっている。  奥までつかれた。  深く深く。   「もっと奥まで入りたい。頭まで身体を貫いてしまいたい」  うわごとみたいに教授が呟く。  それは、ダメ。死んじゃう。  というより、もう、死にそう。  「可愛い。可愛い。喰ってやりたい」  喉をかまれ、舐められる。  本当に喉を噛み切られそうで。  怖い。  でも、気持ちいい。  本当に身体を貫きたいかのようにはげしく教授が突き上げ始めた。  ああ、ああ  オレは泣き叫ぶ。  「このまま、肌と肌が溶け合ってしまえば、君と本当に一つになれるのに」  教授が囁く。  熱い。教授の身体はどこもかも熱い。  中からも、外からも、オレは溶かされている。  「愛してる」  汗をオレの身体に垂らせながら教授が言った。  何て顔して言うんだこの人は。  怯えるように。  真剣に。  乱れた髪、黒い強い目がとてもセクシーで。  でも怯えていて、何に?  「愛してる」  教授は繰り返した。    

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