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仕組まれた夜の過ごし方1

 「誰がいい?選ばさせてやるよ」   オレはガキに言った。   ガキの家で、風呂に入ったのですっきりしている。  この数日血まみれだったから気持ちがいい。  別に血まみれなのが好きなわけじゃないしな。  ガキは高校生だった。  ホンマもんのガキだった。  一緒に住んでる母親とやらを帰ってくるのを待って、刺し殺した。  ガキはうっとりとそれを見つめていた。  ガキの背中のアチコチにある煙草を押しつけられた痕。  そんなところから、まぁ、どんな関係だったかはわかる  派手な化粧、アルコールの匂いのする女だった。  でもどんな女でも、貫く時は最高のレディになる。  母親を何度も刀で貫いて、高尚な気分を味わった後、母親の死体の横で、ガキを押し倒しガキの穴の中で射精した。  突っ込まれても、ちょっとは慣れたのかもうガキは泣かなかった。  「感じてきたか」  と耳元で囁けば、穴でオレを締めさえした。  この数日、ろくに食べてないことに気づいて、ガキにメシを作らせたが、食べる気がしなかった。  ただただしたい。   やりたい。  それだけだ。  寝てなかったことにも気づいた。  ガキに布団を引かせて。  眠った。    寝てる間にガキが逃げるなんて思わなかった。  それどころかガキは自分からオレの隣りに眠りにきた。    だから、オレはもう一度、ガキの口と穴にぶち込んでやった。   今度は少しガキは泣いた。  それでも、ガキはオレの隣りで寝た。  血と暴力に取り憑かれてるのは、オレだけじゃない。  いい相棒が出来た。  オレはガキを抱きしめながら寝た。  この数日ぶりに眠れた。   最低の環境で育ったイカレたガキ。  オレの相棒だ。  少し気に入った。  だから、今、誰を狙うかを選ばせてやっている。  オレ達は道端に座り、通りを歩く人々を眺めていた。  大学にアイツを探しに行く前に、まだ少し殺そう。    殺ソウ  沢山、殺ソウ  オレの中の声もいった。  

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