68 / 126
仕組まれた夜の過ごし方5
ガキの肩を抱いてこれみよがしに歩く。
車はゆっくり近づいてきた。
午前中に殺した連中の財布から抜いた金で、服等を買いにいった。
オレの家に帰るつもりはなかった。
これほどやりたい放題やっているんだ。
もう特定されている可能性はある。
奪った金は意外とあって、ガキから借りた悪趣味な服からマトモな格好になれた。
ガキにもマトモな服を着せたので、もうちょっと見れる格好になった。
髪さえなんとかすれば、良いとこのガキにみえるかもしれない。
顔だけはいいし。
時間を作って、このガキの髪もマトモにしよう。安っぽく染められた髪も、格好いいつもりの髪型もやめさせよう。
連れ歩くなら好みの格好にさせたい。
オレもちゃんとしたシャツ、ちゃんとしたズボン、ジャケットだ。
やはりマトモな格好はいい。
それにこれなら、殺人鬼だとは思われにくい。
まあ、どうせ血でダメになるとしてもだ。
オレはガキに持たせていた製図用のケースから、つけて来る男達に見えないように刀を取り出した。
人通りのない地域に入った途端、車が俺達の隣に来て、勢いよくドアが開いた。
ほら、来た。
拉致るつもりだ。
「このオカマ野郎、誰見て笑ってんだ」
怒鳴りながら、男がオレの肩を掴んだ。
良かった。
ガキの好みのタイプじゃない。
ゆっくり楽しませてやりたいからな。
オレは振り向きざまにその男の喉を斬り裂いた。
吹き出す血を浴びる。
わからないまま、死んでいく男の目には絶望が見えて良かった。
ゆっくり倒れていく仲間を呆然とみている車の中の男達にガキが銃口を向けた。
いい子だ。
このイカレた目を見れば、男達はコイツが必要なら撃つのがわかるだろう。
ガキが男達の動きを奪ってくれてる間に、地面に倒れてた男を何度か刀で貫く。
堪らない。
ズボンの中で射精していた。
この男は置いていくしかない。
死体で楽しむのは あきらめよう。
何、後二人いるんだし。
オレは刀を持ったまま車に乗りこんだ。
二人の男は呆けたように両手をあげていた。
オレはポケットから結束バンドを取り出した。
拘束用に使えるヤツだ。
これも午前中に買いにいった。
「さあ 、縛らせてもらうぜ」
オレは笑った。
ガキに銃口を向けさせ、後部座席に 達を詰め込み、車で昨日の倉庫へ向かった。
あそこなら、誰も来ない。
フルスモークにデカい音のスピーカーがついたうるさいコイツらの車も良かった。
外からは何も見えないし、音楽かけてりゃ、悲鳴も聞こえないだろう。
はずむ心を抑えて、必死で命乞いをするソイツらを連れてドライブした。
悪趣味な車だが、運転する感覚は悪くない。
これで車も手に入れた。
銃口と刀を向けて、後ろ手に縛ったまま、車から倉庫まで自分で歩かせる。
まだだ。
コイツら、まだ、絶望しちゃいない。
人間はギリギリまで絶望しない。
やはり、寸前のあの絶望が流れ出す瞬間が好きだ。
ただ、昨日そのままにしていた倉庫の中をみた瞬間、二人の内一人が立ったままゲロを吐いた。
死体もなにも片付けてなかったからな。
酷いもんだった。
反省する。
これは匂いが嫌だな。
オレもそう思った。
ガキの家の母親の死体は始末しておこう。しばらくあそこにいることになるしな。
そうも思った。
仕方ないので、倉庫の外ですることにした。
どうせ、誰も来ない。
大丈夫、誰モ来ナイ
確信があった。
そしてオレは外で一人づつ殺した。
でも、死体とはする必要はなかった。
殺して、気がすむほど 貫き、射精した後はガキの中に出した。
別に死体としたかったわけじゃない。
ついでのお楽しみだっただけだ。
このガキとする方が具合がいい。
ガキを裸に剥いて 、乳首を吸い上げたり噛んだりもしてやった。
ガキは声をあげて、よがることを覚えた。
次には自分が殺されると怯える男の前でガキとするのは楽しかった。
その後の死体はガキの好きなようにさせてやった。
死体で覚えたセックスにガキは夢中になっていた。
ガキが好みの男の死体と散々楽しんだ後は、またガキを抱いた。
すっかりガキの身体が気に入っていた。
別に死体としなくてもいい。
コイツでいい。
アイツは別だ。
あのオレのそこをかみ切ろうとしたアイツは別だ。
アイツだけは殺すまえに犯す。
でも、ガキを組み敷きながら思った。
コイツはオレの物だ
オ前ハ私ノ物ダ
オレの中の声も言った。
ともだちにシェアしよう!