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殺戮される夜の過ごし方4
散々、人を連れ込み殺してきたオレにしてみたら、女の子一人さらうのは簡単。
な、はずだったのだが、意外と手こずっている。
子供の年齢なんて分からないが、小学校の高学年だろう。
攫うと決めて、尾けていた。
ガキは車で少し後からついて来させる。
攫ったらすぐ車に乗せるためだ。
距離は保ち、女の子を尾けていく。
女の子がすぐに友達と合流したのも誤算だった。
友達はやたら背だけは高い男のクソガキで、偶然を装っていたが、女の子が通るのを待ち構えていたのがバレバレだった。
白々しい態度にもイラっとした。
中学生位に見えるが、おそらく小学生だろう。
二人攫うのは面倒だ。
なんなら、この男のガキは殺そう。
ただ、また人が多すぎる。
最終的には女の子も殺すとしても、まだ生かしておく必要がある。
殺すだけなら、悲鳴もあがらないから、簡単に攫えるのだが。
オレはイラつく。
それでも、人気のないところにさしかかり、チャンスになった。
この辺は取り壊す建物が沢山あり、そのためか人が通らない。
女の子だけ担いで、車に押し込もう。
オレがそう決めた瞬間、女の子が男のガキと走り出した。
尾行がバレてたのか。
ああ、分かるのか。
なるほど。
オレはどこかで納得する自分がいた。
オレはガキどもを追いかけた。
ガキ達は、工事中建物の中に消えていった。
今日は作業は休みらしく、人はいない。
ここで、オレを巻く気だ。
逃がすわけには行かない。
女の子はしばらくは生かしておくが、男のガキは殺す。
なんなら犯してやる。
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