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第3話
翌週以降も、蛇沢教授は、講義の最後5分程度、この蛇神の伝説を少しづつ語っていた。まるで、俺に聞かせるかのごとく、様々な出来事を語っていった。
なんだかんだで、前期の試験が終わり、大学が夏季休校期間に突入する前、蛇沢教授の前期最後の講義が終わった時、蛇沢教授に呼び止められた。
「佐々木君、ちょっとこの後時間はあるかな?」
「は、はい。大丈夫ですよ。蛇沢教授。」
「君は・・・蛇神伝説の話を熱心に聴いてくれていたね。そこでだ・・・。もし、君のスケジュールが大丈夫ならばでいいのだが、この夏季休校期間に、私の出身の地区で行われる蛇祭りを見に来ないかね?もちろん、旅費は私が負担するので、君は心配しなくて大丈夫だが・・・」
「はい、予定はたっぷり空いてるので大丈夫ですけど・・・いいんでしょうか?俺が行っても。」
「もちろん、かまわないよ。むしろ・・・」
「なにかおっしゃいましたか?蛇沢教授。」
「いや、私の独り言だ。では、明後日、○○駅に、10時にきてくれたまえ。貴重品だけ持参でかまわないよ。」
「あ、はいっ!わかりました。蛇沢教授。では、よろしくお願いします。」
「ふふふ、待ってるよ。」
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