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「どうしたんですか?」と、倫平は眞央の取った行動を不思議がった。
「なんで見るの?」
「えっ、普通見ません?
エッチするとき、相手がどんな裸してるのか男なら堪能しません?
それで興奮しません?」
「するよ・・・するけどさ・・・」
「じゃあ、俺の行動は正しいじゃないですか」
「いや、正しいか!?
ゲイじゃないのに男の裸を堪能しようとするその行動は正しいか!?」
「エッチする上での男の行動としては正しいでしょう!
いいから、早く手をどけてください」
「・・・・・」
「なんですか?」
「・・・コンプレックスなんだ・・・そのチンコの頭が大きいの・・・」
「いじり過ぎって言いますもんね・・・」
「・・・・・」
「いや、ひょっとして、いじられ過ぎ・・・とか?」
「・・・・・」
倫平は意地悪そうに笑みを浮かべた。
「でも、俺はそんなの全然気にならないですよ」
「それはお前がノンケだからだろ?」
「ノンケ?」
「ストレートって意味だよ」
「ストレート?」
「だから、異性愛者って意味だよっ」
「ああ、そういうこと」と、やっと納得したように笑う倫平。
「じゃあ、よろしくお願いします」と、口にしながら、ちゃんと脱衣出来ていなかったワイシャツを完全に脱ぎ捨てた倫平は眞央の胸に軽くキスを始めた。
「えっ、マジで・・・!?
マジでする気?」
「ここまで来て何言い出すんですか?」
「イヤ、ホントにするとは思ってなくて・・・」
「あの3つの条件を守れば、して良いって約束ですよね?」
「まあ・・・そうなんだけどね・・・ああんっ・・・!」
眞央の体がピクっと反応した。
倫平が眞央の乳首を口に含み舌の先で転がし始めたからだ。
眞央は焦った。
自分が思い描いていた方向とは違う方向に向かっているからだ。
まさか、本当にするわけにはいかないという理性がここに来てなぜか働く。
理性が働く間に、なんとかこの展開を阻止しないと。
このままでは倫平に流されてしまう。
「ああ!」と、眞央は何かを思い出したような、わざとムードをぶち壊すような大きな声を上げた。
「そうだ、そうだよ。
男同士のセッスクってな、ローションがいるんだよ」と、眞央。
「ローション?」
「潤滑油な。
男と女ならそういうもんがなくても出来るんだろうけど、男と男はそういうもんがないと出来ないんだ。
残念、また今度な」
「ローションってラブローションのことですか?」
「そう」
「ウチにありますけど」
「えっ!? ・・・嘘?
なんで?!」
「勿論、ひとりで楽しむ用でもありますし、彼女とマンネリ打破用の為でもです」
「お前、ひょっとして、性欲の塊系なの?
そんな、笑顔しか売りがありませんよみたいな男性新人アナみたいな顔のくせして性欲の塊系なの?!」
「じゃないと、男とやってみようなんて思いませんよ」
「そっか・・・そうだよな・・・」
「ちょっと待ってください」と、倫平は傍にあるサイドボードの引き出しからラブローションを取り出した。
倫平は眞央に見せると、
「これで良いいですか?」と確認を求めた。
「・・・とっても・・・いいです」
ラブローションの有名メーカーの名が印字されたボトルを見せられた眞央は反論出来る材料をなくし、この状況を受け入れるしかなくなった。
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