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翌朝―。 倫平がベッドの上で目を覚ました。 「!」 隣にいるはずの眞央の姿がない。 倫平は慌てて起き上ると、「眞央」と、呼びかけながら、脱衣所を覗いたりトイレの扉をノックした。 眞央の私物が部屋に見当たらないことから、確実に眞央が部屋から出て行ったのだと悟った。 倫平はスマホを手に取った。 スマホには眞央からのメッセージが残されていた。 『悪い。 急用が出来た』 倫平はスマホをベッドに放り投げた。 「ハアー」と、詰まらなそうに重いため息をついた。

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