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愛の交わりを終えた後、疲れ果てたふたりはベッドの上で裸のまま寝転がった。
倫平に背を向けて寝る眞央の首の下に腕枕をするように倫平の左腕が通されている。
その先にある倫平の左手は眞央の左手の指に絡めるようにして左手を握りしめている。
右手も同様、倫平は眞央の右手も指を絡めるようにして握っている。
「・・・倫平、手を解いて」と、眞央は少し疲れたように訴える。
「ダメ」
「寝返り打ちたい・・・」
「解いて、朝になったら、また居なくなってたらイヤだもん」
「もう居なくならないって」
眞央がしんどそうなので、倫平はしぶしぶ手を解いた。
倫平から手が解かれると、
「これなら良いだろう?」と、言いながら、眞央は倫平の方に向かって寝返りを打ち、倫平の胸に顔を埋めるような体勢を取った。
倫平は包み込むように眞央を抱きしめる。
「眞央」
「ン?」
「引き抜きの話はどうするつもり?」
「どうして欲しいとかあるのか?」
「・・・そりゃあ、部下の立場から言うと行って欲しくないよ。
信頼してる夏凪店長の下でずっと働きたい」
「・・・・・」
「でも、カレシの立場なら・・・」
「・・・カレシか・・・」
「なに?」
「ううん」
眞央は慣れない言葉に恥ずかしさと嬉しさを覚えた。
「明日も仕事だし、とりあえず、今は少し寝ようか」
「そうだね、おやすみ」
「おやすみ」
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