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第17話

 何?   今、何て言った。 「八柳、何でもする、って言ったか」 「うん。田畑くんたちを元の世界に帰してくれるなら、僕はなんだってやる」  勇真は、この降って湧いた幸運に舞い上がった。 「マジ!?」  嫌いではない、いやむしろ好きな幸が、何でも言うことを聞いてくれるのだ。  これは思いきり、利用せねば! 「じゃあさ、俺ん家来いよ!」 「今から?」 「うんうん。親父が出張で、誰も居ないんだ。存分に楽しもうぜ」 「そうなの」 「でさでさ、お泊りしろよ。OK?」 「いいけど……」  妙にはしゃぐ勇真に、若干不安を覚えながら、幸は彼に付いて行った。

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