17 / 34
第17話
何?
今、何て言った。
「八柳、何でもする、って言ったか」
「うん。田畑くんたちを元の世界に帰してくれるなら、僕はなんだってやる」
勇真は、この降って湧いた幸運に舞い上がった。
「マジ!?」
嫌いではない、いやむしろ好きな幸が、何でも言うことを聞いてくれるのだ。
これは思いきり、利用せねば!
「じゃあさ、俺ん家来いよ!」
「今から?」
「うんうん。親父が出張で、誰も居ないんだ。存分に楽しもうぜ」
「そうなの」
「でさでさ、お泊りしろよ。OK?」
「いいけど……」
妙にはしゃぐ勇真に、若干不安を覚えながら、幸は彼に付いて行った。
ともだちにシェアしよう!