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第35話
「今日は抑制剤飲まないで」
熱い息を零しながらそう言った。
貴一さんは俺の発情期の時、必ず抑制剤を服用していた。
俺を乱暴に抱いたり、避妊し忘れたりを防ぐためらしい。
でも俺はいつもそんな貴一さんを見る度、我慢をさせているようで申し訳なかった。
「病院に行ってアフターピル貰ってきたから。これセックスの後に飲めば、99%妊娠しないって。だから大丈夫だよ。俺、抑制剤無しで、貴一さんと愛しあいたい」
「瑞樹……」
頬を赤く染めた貴一さんのスラックスが大きく盛り上がっている。
俺も話しているのが限界だった。
「貴一さん」
手首をぐっと引き、倒れそうになる貴一さんに抱きつく。
貴一さんは俺の首筋辺りで大きく息を吸うと、そのまま俺をベッドに押し倒した。
貴一さんは俺の着ていたパジャマの襟を掴むと、力任せに開いた。
ボタンが床にぱらぱらと落ちる。
鎖骨を痛いくらい齧られ、俺は小さく叫んだ。
圧し掛かられ、貴一さんの匂いを感じると、俺の体は勝手に昂った。
疼く後口を何とかしたくて、自分で指を入れようとすると、その手を貴一さんに乱暴に払われる。
太ももに噛みつかれ、俺は嬌声をあげた。
貴一さんに濡れた後口をべしゃべしゃと舐められ、尖らせた舌を差し込まれる。
「あっ、ああ。いい。お尻でイク。お尻でイク。あっ、やあああぁ」
連続する射精感に白濁を撒きながら、俺の腰がびくりと震える。
ようやく貴一さんが顔を上げた。
濡れた口元を拭い、こちらを見つめる貴一さんの瞳には初めて見る強い欲望の炎がちらついている。
堪らなくなって俺は自分で太ももを持って大股を開いた。
「ちょうだ……ああああっ」
貴一さんが俺の腰を掴み、いきなり奥まで突っ込む。
あまりの刺激に、絶叫する。
貴一さんは今まで見せたことのない乱暴さで腰を振ると、俺の首輪に何度も噛みついた。
「やっ、イって、イってるから。も、止まっ、はっ、はあ。ダメ、ダメっ壊れ」
貴一さんの屹立が中で弾け、体内が熱いモノで満たされた。
「んーーーっ」
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