ハクハクと呼吸をするのも苦しいくらいの快楽に、涙がどっと溢れた。 　貴一さんは中に精子を馴染ませるように、何度も腰を動かし、突然引き抜いた。 　俺はベッドの上で仰向けになり、指一本も動かせないくらい疲れ切っていた。 　深呼吸を何度もしていると、頭が少しだけクリアになる。 　貴一さんは突然顔を伏せると、俺の腹に飛んでいた白濁を舐めとりはじめた。 「ちょ、いいって。そんなことしなくて」 「お前の匂い、たまんねぇ」 　ぎらぎらした瞳の貴一さんと目が合い、俺の体がひくりと震える。 　貴一さんは俺の体をひっくり返すと、いきりたったモノを突っ込んだ。 「ダメ。これダメ。やっ」 　寝たままの体勢で突かれると、今まで感じたことない程奥に貴一さんの屹立を感じた。 　貴一さんが腰をぐいっと押しこみ、俺の耳を噛む。 「子宮まで届いてるの分かるか？」 　そう言われて俺の後口がひくりと収縮した。 　貴一さんは耳元で笑うと、俺を四つん這いにして、腰を打ちつけ始める。 「あっ、あっ。ひいぃ」 　貴一さんが邪魔だとばかりに、俺の首輪に噛みつき、喰い千切ろうとする。 　がりっという音が何度も聞こえた。 　貴一さんは片手で器用に俺の尖りきった乳首をとらえ、こよりのように捩じる。 「いっ、あ、もう、もう無理ぃ。おかしくなっちゃうぅ」 　俺のぷらぷら揺れるモノからはもう出すものが何もなく、それなのに体は何度も絶頂の波に攫われていた。 　首輪のすぐ下に貴一さんが噛みついた。 「痛っ」 　中で出されたのを感じて、ほうと息を吐く。 　貴一さんが屹立を抜くと、そこから白濁が溢れ、俺のももを濡らした。 　息を乱す俺に貴一さんは覆いかぶさると、先ほど噛んだ場所を舐めた。 　ぴりりとした痛みが襲う。 「ごめん」 　貴一さんがぽつりと呟いた。 　お互い少し落ち着いて、俺は貴一さんに腕枕をしてもらっていた。 　貴一さんはさっきから黙りこくって遠くを見ていた。 　抑制剤無しのセックス中、貴一さんはいつもとは別人みたいで少しだけ乱暴だった。 　俺は驚いたけれど求められている気がして嬉しかった。 　そっか、俺、貴一さんのためとかいいながら、俺自身が貴一さんに本能のままに求めて欲しかったんだ。