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第25話

 にちゃ にちゃ と、扱き立てられて感じているのは確かなのに、羞恥とあり得ない出来事に混乱して首を振るしかできない。 「い、や 」  重怠い腰の熱に、嗚咽が零れる。  自分で弄るのとは全く違う快感にぐずぐずと泣きじゃくった。 「や、ぁっ」  手を取られて引っ張られる。  伸ばした先で触れる、熱。  焼けるような、猛る、部長の…… 「 握れ」  部長の言葉は簡潔で、言い返すことを望んではいない。 「っ ふ……ぅ、は い  」  オレのに重ねられた部長のソレは、固く反り返ってオレのモノと同じようにてらりと先端を光らせている。  二人の手に包まれた部分は目が回るような快感をもたらして、部長の動きに合わせて懸命に腕を動かす。  柔らかいのに固く張りつめて、先走りは冷たいのに熱くて。 「 ひ、んっ 、ぶ ちょ、  も」  もう、達してしまうと告げると、視線がお互いに擦り合わせている先端へと落とされたのが分かった。  鋭いとは言え、視線に質量なんてないはずなのに、赤く張りつめた先端を撫でられたような気がした。 「ぃ、────っ」  微かに、かちんと歯が鳴って、  貪ってくる唇の感触に突き動かされて、お互いの体が小さく硬直した。  薄い、筋肉のない胸と腹に飛んだ精液から熱が消える頃、ずっと重なったままだった唇がゆっくりと離れる。  擦り合わせすぎて、少し引っ張られるような感覚がした。  硬質で小さな光を落とす目が、まだ息の整わないオレの上を彷徨って、一度閉じられた。 「 っ、部 長……」  しゃくりあげるオレに再び目をやり、サイドテーブルの上のティッシュを取って渡してくる。 「……」 「あり がとう、ございます 」  体を起こせば、どちらのモノともわからない精液が重力に沿って流れ落ち、濡れた軌跡だけを残す。

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