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第66話

「あ   ぁ、そんなっ 」  隔てるもののない初めての感触に、全身にやけどをした時のような鳥肌が立つ。  熱くてたまらないのに冷えて体中が粟立った。  温かさの感じ方が違う、  ぬめり方が違う、  体温が、近い。  尻の肉を左右に広げられて押し進められれば、部長より小さなオレの体はつま先立ちになってしまい、最奥までの侵入をあっさりと許してしまった。  腹の奥が震える。  小さな痙攣が伝わったように、指先が壁を震えて落ちていく。 「や、ぁ  っン 」  無理矢理のはずなのに、押し入ってきた牡に喜んでいるのは、熱い下半身を見ればわかる。  こんな酷い抱き方をされても反応してしまうくらいオレは、部長のことを…… 「  んっ! ふ、か    」  揺さぶられて視界が回る。  辛うじて壁に凭れかかっているが、ともすれば床に崩れ落ちそうだ。 「深 っ   ぃ、やぁ  」  ついていけない激しさで呼吸もままならず、なんとか首を振ると涙がぽとぽとと足元に落ちる。  咄嗟に拭おうとした腕を取られ一際乱暴に奥を突かれた瞬間、腹の奥に熱いモノが触れた。 「  ────ぁ あ」  ゾクゾクと鳥肌が立つ。  初めて感じるその感触に、オレ自身も達していたらしい。涙の痕の横に垂れる白濁液に息を詰めた。 「ナカだけでイクのか」  囁き声は掠れて、 「 こん、な。ひど  ……っ!?」  ぐぃっと右足を持ち上げられ、その勢いのまま体を引っ張られた。  縋りついていた壁の反対側には申し訳程度の姿見があり…… 「酷い?  見ろ」 「    っ」  ナカの部長を体が勝手に締め付けたのが分かった。  鏡の中に映るオレは、なんてだらしない顔をしているのか……  欲情で濁った目と、だらんと開いた唇、赤い顔はどれだけ興奮しているのは知らせるには十分だった。  右足を持つ手に力が籠められると皮膚が引っ張られ、こぽりとナカに出されたモノが溢れて太腿に垂れ始める。  誰が、誰を犯して、何をされているのか、  知らしめるには効果的で。 「  ぅっ 」  激しく打つ脈が体中の血を急がせる。

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