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第7話
「平気じゃなかった……最近は。狂いそうなほど頭が煮えて、そんな跡をつけた身体で俺の誘いに乗るお前にふざけんなって思った。なのに他を見る余裕もなくなって、お前しか抱きたくねーなって気づかされた……」
ぎゅうと抱きしめながらリョウさんの指先はさっき突いた咬み跡をこさぎ取るようにカリカリと掻いている。
「独占させないっていうなら、監禁してやる。どこにも行けないように縛って、俺のこと以外考えないように躾けてやる」
「うそ……」
きゅんと胸が締まり、物理的な締め付けと相まって息苦しい。このままひねりつぶされてしまうのではないかと思うほど強く抱きしめられ、息が出来なくなった。
「ちゃんと首輪も買ってある」
長い腕を伸ばしたリョウさんが、ベッド脇にあるチェストの引き出しを引いた。摘み上げられたのは首だけじゃなく両手足まで枷をつけられる拘束具。それから……
「どっちがいい?」
太い鎖と革ベルトの誘惑にも抗いがたいが、リョウさんの手のひらの上でピカピカと光る丸いリングのほうがずっと魅惑的だった。
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