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「じゃあ…過去は過去。」
一番恐れていたことが現実になったのだと、一瞬でそれを痛感した。
「え?」
正常に動け俺の脳みそ。
一旦落ち着いて、さっき向けられた言葉が気のせいではなかったか判断しろ。判断するんだ。なんて…大混乱の俺を置いて、そそくさと目の前から居なくなってしまった先生。
その姿を追うことも、引き止めることも出来ず…。
「……まじで…まじ?……まじかーーーー…」
その場に座れ込み頭を抱えた。
嘘だろ。
“じゃあ…過去は過去。”
いや嘘じゃない…確実に言われた。
脳内で何度もリピートしても、過去は過去だと先生は俺にいいつける。じゃあ俺は…過去の人?
先生にとってもう過去にされたの…。
俺の初恋撃沈、終了。
こんな形で終わるとは
「死にそう…」
思わず漏れた心の声。
「なーに死にそうなんだよ」
そんな時現れたのは津田さん。
「津田さんん。俺の救世主。助けてーー」
泣きついたら、びっくりしつつも笑って俺の話を聞いてくれた。
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