「綾、好きだ。」 「えっ？」 「あの日から俺は綾を忘れられなくてずっと見て来た。今日を逃したらダメだと思って強引にあの場所から連れ出した。綾が心に深い傷を負ってるのも知っている。俺じゃあダメか？ずっとそばに居て綾を幸せにするから俺に綾を守らせてくれないか？」 さっきまでとは違って真剣な眼差しでけれど切ない顔をしている藤宮さん。 「あの、僕は男だから藤宮さんとは釣り合わないし守らせてとか女性に言ってください。」 「男とか関係ない。俺は綾が好きだ。この先もずっと綾と添い遂げたいと思っている。」 「添い遂げたいとかまるでプロポーズみたいだ。それに男同士は無理だよ！だって、だって子供を産めないんだよ！！だから・・・。」 だから僕はこれからも誰も好きにならないし１人で生きていくと決めたんだ。 きっと藤宮さんも子供が欲しいとか言われたとか言い出すに決まっている。