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第8話

観覧車から降りて無言のまま2人で歩いていた。 藤宮さんの少し後ろを歩きながら色々と考えていたけれど目を閉じて深呼吸をしてから素直な気持ちを伝えようと思った。 もう一度勇気を出してみようと思った。 藤宮さんとなら僕の世界に色をつけれるかもしれないと思えたんだ。 「あの、あの・・・。」 僕が声を掛けると立ち止まり振り返ると優しく笑いかけてくれる。 やっぱり僕は藤宮さんが好きだ。 優しく笑いかけてくれた藤宮さんを見てそう思った。 「す・・・すき・・・・です。」 僕はギュッと目を瞑って勇気を出して言った。 藤宮さんは僕を好きだと言ってくれて添い遂げたいとも言ってくれていたけれど信じても良いですか? 「綾・・・嬉しい。ありがとう。」 「うん。」 「抱き締めたいけど我慢するよ。」 僕は目を開けて藤宮さんを見ると顔を赤くして頭を照れ臭そうに掻いていた。 強引な人だと思っていたけれどなんだか照れてる姿が可愛らしく見えて笑ってしまった。

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