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「な…何をしてるんだ?」  伏せられた瞳に羞恥を見つけて、ぞくりと加虐心が頭を擡げる。 「何してるか?見たままを言ってみて?」  嗜虐心をそそられて、入り口の佐藤の元へ体を見せ付けるようにして向かう。 「ん?」 「…」  近づいてシャツのボタンに手をかけると、ちらりと一瞬だけこちらを向いた。 「オレ何してた?」 「…ゆ……指を、入れてた」  緩めた襟元から見える首筋に舌を這わせると、汗の塩辛さが刺激となって舌を刺す。身を引きかけた佐藤を捕まえて、舌を差し込みながらキスをする。  おずおずと反応は返ってくるが、ヘタだ。 「あんた…キスした事ないの?童貞?」 「…童貞ではないが……」  この様子だとセックスしたらすぐ女に逃げられてたんじゃないかな? 「どう?男と出来そう?」  肉厚な唇を舌先で舐めながら尋ねると、佐藤はしかつめらしい顔をしてオレの肩を掴んだ。引き離され、タイルの上を数歩よろめく。 「男と出来るかわからないが…君となら、出来そうな気がする」  それは男とできると言う事とどう違うのか分からなかったが、とりあえず続行の意味で間違いはないだろう。

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