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「…美味いのか?」
本当に不思議そうに聞いてくる。
美味いと思ってるのかな?
「舐めてみる?」
精液を舌の上に乗せて近づけると、嫌そうな顔をして顔を背けた。
まぁそれが普通の反応だろうな…
販売機からローションを買い、ベッドの上へと戻る。佐藤の目が、興味深げに手の中のボトルを覗き込んできた。
「それは?」
「ローション。えーっと潤滑液って言った方がいいい?」
佐藤の手に少し垂らしてやると、そのぬめりを面白そうに弄ぶ。
「さっきオレが、風呂場でしてた事、してくれる?」
ローションが艶かしく光る指を、足を開いた先に導いて行くと手を振り払われた。
「…あ…すまない。びっくりしてしまって……」
「………っ…!いい加減にしろよ!おっさんっ!!」
相変わらず生真面目な顔のままの横っ面を叩き、ベッドの上に仁王立ちになって怒鳴りつけると、佐藤はぽかんとこちらを見上げる。
「こっちはボランティアやってるわけじゃねぇんだよっ!さくっとヤってさくっと気持ちよくなりてぇんだよっ!ヤる気がねぇなら帰れ!」
見下ろした佐藤は逡巡した素振りを見せ、やがて何かを言いた気に口を開く。
「?なんだよ」
そう睨みつけた瞬間、佐藤の口は言葉じゃなく、オレの股間を口に含んでいた。
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