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「ん…っ…んん……」
枕を抱え込み、高く尻を上げて佐藤を受け入れる。丹念に解したせいか…相性のせいか、大きくて入らないかもと思っていた佐藤のソレは、ぴったりとオレの中に入り込んで内壁を擦り上げて来る。
「…ぁんっうあ……やっ」
「……っ、苦しく、ないか?」
絶え絶えな息の下から尋ねられるが、喘ぎながら首を微かに上下させる事しか出来ず、ソレが伝わったかどうか定かではなかった。
大きな掌に腰を抱えられ、体の中を太い杭で掻きまわされたオレは、自らも腰を振って善がり、固く反り上がって涎を垂らす自身をシーツに擦り付けて慰める。
「そこ……もっと!っ、はげし…ぃん!あ、あああっ」
教え込んだ前立腺の場所を執拗に攻め立てられ、オレはシーツの上に白い液体を撒き散らしながら、体内の佐藤を締め上げた。
「ぅ…」
低いうめき声がして打ち付けが激しさを増すと、腰を掴んでいた手に力が加わり、最奥に熱い物を感じた。
「………は…、はぁ」
息が整うと、いつまでも背後から圧し掛かられているのがウザくなり、首を捻って佐藤に退くように言おうとした。
「んっ!?」
唇が押し付けられ、腕が力を込めて抱きしめてくる。
「ちょ…離せよ!くるし…っ」
その腕の中でもがきながら離せと訴えると、首を振られた。
「このまま…もう一回いいか?」
耳元で囁かれたおねだりは、決して嫌なものではない。
求められると言うのは…正直嬉しい。
特に、少し前に「飽きた」と言われた身の上には、たまらなく甘美な言葉に聞こえる。
体内に埋め込まれたままの佐藤の一部がどくりと大きくなったのに気付き、オレは言葉で答える代わりに佐藤にキスをしてやった。
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