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肩を叩かれ、目を開ける。
「…はれぇ?」
がらんとして静まり返った店内に、何度も目を擦る。
「お店いつ終わったんですか?」
「少し前。今日もよく呑んだなぁ」
「でもオレ、酔ってないですよ」
「はいはい。酔っ払いは皆そう言うんだ。さ、帰ろうか」
肩を貸そうとした店長の首に手を回し、その唇を舐める。テーブルの上に腰を掛け、こちらを見る店長の目を覗き込む。
「スーツのまましたいって言ってたっしょ?」
店長の腰に足を絡ませ、ネクタイを緩める。
とろん…と酒で蕩けた視線を絡ませながら、ズボンを下着ごと脱いで放り出す。
「どうしたの?今日はやけに積極的だね」
「今日も…だよ」
そう言って拗ねた素振りを見せ、足を開いてその奥を見せ付ける。
「ここ、お店なんだけど?」
「したくないんなら別にいいよ?オレ一人でするから」
視線を感じながら、指先をそっと中に入れると、ゾクゾクとした快感がせり上がってくる。酒で萎えてしまっている分身が、ナニかを期待して微かに反応を見せた。
ごくん…と目の前の喉仏が動き、店長が手を伸ばす。
ピシャリとそれを叩き、つん…とそっぽを向く。
「…店長には、触らせて上げない」
「えぇ!?」
ほぼ毎日、よく使い込んでいるアナは、あっと言う間に指を2本くわえ込み、ぐじゅ…と卑猥な音を立て始める。
目の前でお預けを食らっている店長に、わざとよく見えるように入口を指で開き、ひくひくと誘うように蠢く赤いナカを見せつける。
店長はもう一度ごくりと喉を鳴らすと、もどかしそうにベルトを緩め、固くなった逸物を取り出してオレを押さえつける。
「ぁ…っ」
「指なんかじゃ、いけないでしょ?」
入口に当てられたモノの熱さに、腰を振って体をすりよせる。
「あ、…んっっ…ぁ、あ、ん」
圧倒的な質量を持ってナカを満たしてくる牡芯に、オレはあられもない声を上げて悦んだ。
「ん、んぁ…あ、ぁ、…っ!」
テーブルに押さえつけられ、下半身だけをはしたなく剥かれて犯されながら、店長にキスをしてくれとねだる。
「ん…ケイ……かわいぃ…っ、っ…」
ごりごりと内臓を押し上げ、圧迫する苦しさと同時にもたらされる快感が頭の中を掻き乱す。
「やぁ…、ぁあ…んっ!」
締め付ければ締め付けるだけ与えてくれる快楽に嬌声を上げ、与えられる律動に合わせて腰を振り続けた。
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