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 食事やセックス後の煙草がウマイと言われても、吸わないオレには分からない。こっちに漂ってきた煙を邪魔っ気に払い除ける。 「なーにがあったんだか」  意味ありげな表情で笑う店長を見ながら、テーブルに投げ出した足を抱え込む。 「なーにも」  ふぅん…と言いながら、店長が足を撫で上げる。情交直後で敏感な体は、それだけで大袈裟過ぎるほどに反応を見せる。 「あっ……ねぇ、あれ、まだいいかなぁ?」 「ん?」 「転がり込むの」  店長の持つ煙草の灰がぽとん…と落ち、きょときょとと目をしばたたかせながら先程のように「なーにがあったんだか」と呟いた。

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