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 女の物とは違う体が自分の体の下で艶かしく乱れる姿に、納得する自分がいた。  求めていた物が得られた快感が、胸の内をくすぐる。 「…ぁん…」  仰け反るその首元にキスを落とすと、形の良い目を細めた彼が嬉しそうにこちらを見て喘ぐ。  もっともっと抱きたくて堪らなかった。  だから彼がオレとの事を、行きずりの、ただの一度だけの事にしようとした時は内臓がすっと冷える気がした。  ケイトが離れていくと思っただけで、足元が崩れていきそうだった。    だから、オレは迷惑そうな顔をされても、露骨に嫌な顔をされても追いすがった。  ケイトと共にいたくて…  呼び出された先は、お洒落で喫茶店と呼ぶよりはカフェと言った方がしっくり来るようなお店だった。  むさ苦しい男二人でテーブルに座っていると、方々から視線が突き刺さり、ちょっとした珍獣の気持ちになる。 「…なぁ…なんでこんな店なんだ?」 「チーズケーキが旨いんだ。ここ。ケイとのデートに使えるぞ?」  上目遣いでこちらをにやりと笑う誠介に、苦笑いを漏らしつつも感謝していた。 「そうだな」 「…って事は……上手くいったのか?」  出歯亀根性丸出しの顔に、なんて言ってやろうかと考える。 「…彼は…素晴らしかった」  真顔でそう返すと、面白くない顔をされた。 「もっと葛藤とかないのかぁ?」 「人の悩みを望むなよ。ああ、そうだ…ケイトに指輪を買いたいんだ、どこか知らないか?」 「はぁ?指輪!?」 「コレの代わりにつけさせたいんだ」  ケイトが捨てた指輪をテーブルの上に置くと、興味なさげな目がちらりと指輪を見る。

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