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 ベッドに俯せ、眠り込む圭吾の髪を撫でる。  地毛自体がもともと茶色いせいか、スタンドの灯りに透けた髪は深いダークブロンドにも見える。 「ん…」  小さく呻いて身動ぐ動きに合わせて手を離し、動きが止まったのを見計らってその首筋に吸い付く。  一つ、二つ…  起きて気付いた圭吾は怒るだろうが、恭司はそれを止めなかった。  きゅっ…と吸い付く度についていく痕を見やり、もう一度その柔らかな猫毛をかき混ぜる。  赤い花を咲かせたなだらかな項から耳朶へ視線をやると、揃いで買い求めたピアスがややくすんだような光を放つ。 「圭吾…」  海を思わせるような艶のある瑠璃色だった筈のそれがくすみ、光を失っているのに落胆を覚える。  親指の腹で擦って見ると、ややそのくすみが取れた様な気がしてほっと息を吐く。 「……そうだな…まだ、やり直せるよな…」  身を屈め、眠る恋人の耳につけられたピアスに唇を寄せた。 「お前の中に、誰がいたとしても…」

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