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 重い頭と、僅かな光すら痛みとして感じる状態で目覚めた圭吾は、顔をしかめながら見慣れた自室をぐるりと見回した。  正面にあるブラインドの向こうに燦々した陽光が輝いているのを認めると、二度寝を決め込む為に再びだるい体をベッドへと横たえる。 「?…恭司?出かけてんのか?」  いつもなら、自分を抱き枕のようにして寝ている恋人の存在がないのに気づいて再び体を起こす。  この時間なら、まだ寝ていてもおかしくない時間帯だった。  いぶかしみながらベッドから降りようとすると、尻の間をぬる…としたモノが伝う。 「あっ…っとに、ナカで出すなよな」  はっきりとした記憶はなかったが、アルコールの見せる夢の合間合間に馴染んだ手や口やモノが快感を与えてくれていたのを朧気に覚えていた。  酒で濁った頭でも感じる事の出来た気持ちよさを思い出して、圭吾は思わず白い液体の流れ落ちてくる箇所に手を伸ばす。  ぬるり…と恭司の出したモノを絡めながら、起き抜けに自慰に耽ろうとする罪悪感に指先が戸惑う。 「…ん……」  罪悪感はあったが、圭吾の体は寝起きと言う事も相まって肉体の期待感だけで既にぐずぐずと解け始めていた。  理性が性欲に完敗し、指が卑猥に動き始める。 「っ…ぁ、…」  カチャ…  指をナカへと深く差し込んだその時、部屋の扉が静かに開けられ、浅黒い恭司の顔が覗いた。 「あっ…ちょ……っ」  悪戯を見られたかのような居た堪れなさに、慌てて指を引き抜いて布団に潜り込む。 「お…おはよ…」 「起きてたんだな」 「…う…うん。出かけてるかと思って……その…」  期待に持ち上がったままの股間を押さえ、気まずさを誤魔化す為に圭吾は言葉を捜す。 「昨日…ごめん、飲みすぎて…自力で帰った気がしないんだけど…」 「ケイくらいなら軽いから運べるよ」  布団を被っている圭吾の隣に腰を下ろすと、額に張り付いた柔らかな髪を払う。  青い石のピアスに唇を寄せて囁く。 「自分でシテた?」 「っ……」 「シテない?」 「ぅ…し、シテたよ!シテました!起き抜けなんだからしょうがないだろ!!ヤりたい盛りなんだよっ若いんだよっ!!」  自分自身で顔に血が集まるのを感じ、自慰を見られた恥ずかしさに顔を伏せる。 「自分でシテ、気持ちイイ?」 「………んだよ…」  熱い頬を押さえて顔を上げると、久し振りに見る穏やかな顔で微笑する恭司の顔があった。

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