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「んっ…早く…」  背中に冷たいドアの感触を感じながら圭吾は片足を上げ、秋良に入れてくれと懇願する。  「ああ」  熱い質量が宛がわれると、その期待に圭吾の眦から一滴の涙が零れ落ちた。 「あ…ぁ……んぁ…」  ゆっくりと押し入ってくるのが嫌で、圭吾は自分を支える秋良の手を振り払ってその上に腰を下ろす。  ぎしぎしと音を立てるかの様な挿入に、痛みを感じたが途中で止める事はなかった。 「あっ…アキヨシっ」  腕を回してしがみつくと、秋良が足を抱え上げてずん…と腰を打ち付ける。 「ひっ…」  ぐりっと内臓を抉られる度に痛々しい程に広がり、限界まで秋良を咥え込んだソコが物欲しげに収縮を繰り返す。  互いの舌を絡ませ、胸に、背中に、体中の至る所を愛撫していく。 「あぁっ!」 「っ…く……ベッド…行こう…」  ドアに押し付けられ、あられもない格好で犯されている圭吾を見て、額に汗の玉を滲ませた秋良が告げる。 「ぅ…」  打ち付けられる腰の振動からか、頷いた様に見えたその震えを肯定と受け取って秋良は圭吾を抱え上げたまま歩き出す。 「…ひぁっ…、あ、ぁっ!!」  一歩動く度に、内臓を突き上げる刺激に溜まらず悲鳴を上げた。  ベッドにそのまま倒れ込み、両足を抱え上げてそっと口付ける。

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