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『プレゼントは…』  ガサリ…と紙袋が音を立てる。 「何だろ…」 「探すの苦労したんだぞ、ったく…」  ぷいっとそっぽを向く圭吾は照れているのか耳が微かに赤かった。 「えー………な…に?」  中身を見た恭司の声が途切れる。  ごろんと転がるその塊を胡乱に見やり、圭吾に視線だけで何かと尋ねてきた。 「布袋石って言うんだって、サーファーのお守りなんだってさ」 「へぇ…」  その塊をひっくり返したり重みを確認してみたりする。 「なんか…変わった形の石だな…」  布袋…とつくのでそう思って見ると、そう見えなくもない。 「あ、それ、石じゃないから」  きょとんと恭司が首を傾げて見せた。 「それ、イルカの骨だから」  一瞬の沈黙。 「ぅ…ぎゃああああああぁぁっ!!」  イルカの耳骨です。砂浜で時折拾えるそうです。キムタクも買ったことがあるとかなんとか…  ま、ここまで悲鳴上げる人なんかいないでしょうね( ̄▽ ̄;)

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