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『公共の場では止めましょう2』
ど…ど…
低く速い心臓の音と、オレに口を塞がれたために荒くなった呼吸音が間近で響く。
「…愛してる……」
腕の中の体が跳ねる。
「もう、何もかも捨てていい。何もいらない…だから……」
その耳元に唇を寄せて囁く。
「オレの傍に居てくれ…」
深い感情を込めたその言葉に、圭吾は低く唸りながら首を振るだけだった。
流れ出た涙が口を塞いでいる手に垂れて濡らしていく。
「…オレは、圭吾がいないと生きていけない……圭吾は?…違うのか?」
震える体からは返事がない。
違う?
心の中で繰り返す。
あの男がいるから?
オレはもういらないのだろうか?
オレは圭吾が居なくては生きていけないのに、圭吾はそうじゃないんだろうか?
この体に、オレを刻み付けて…離れられないようにしてしまえばっ!
ビッとシャツが裂ける音に、壁に押し付けた圭吾の体はますます震え上がった。
けれどそんな事は些細な事のように思えた。
腕を回して突起を探る。
「んんっ!」
身を攀じるその行為を許さないまま、口を押えていた手を下半身へとやると、無理やりスラックスの中へと手を差し込んで前に触れた。
「ふ…ぅっ!!やめ……」
拒否する言葉を喋るのを聞きたくなくて、破ったシャツをその口に押し込める。
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