286 / 312
11
『君は命の恩人』
左手を優しく握る。
「この手が、俺を救ってくれたんだ」
「え?」
「…事故を起こした時」
言われ、圭吾は記憶を引き出そうとしたが曖昧だった。
あの瞬間の事は…正直思い出したくなかったせいもある。
「圭吾が俺の頭を抱えるようにしてくれていたから…それがクッションになってこれぐらいの傷で済んだんだそうだ」
俺の命の恩人だ、と呟いて左手に口づけた。
これは『アキヨシ母、現る!!』の秋良版です。
結局、このエピソードが本編で出てくることはなかったですねー。
…入れないとまずかったような気がしないでもない…
…orz
ともだちにシェアしよう!