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第一章・6

 寿士宅は、高級マンションだった。  大学入学を機に、気ままな独り暮らし。  このマンションも、親が買ってくれた。  暮らしに何不自由のない寿士は、タクシーの運転手に気前よく万札を渡していた。 (お金持ちなんだな)  僕とは、大違い。  安い月給でバイトを掛け持ちし、挙句の果てはミニスカサンタまでやらされる。  そして今……。 「全部脱いで、バスルームに入ってよ」 「え?」  そのまま犯されるかも、と考えていた瑠衣だったが、その言葉にホッとした。 (寒かったから、助かっちゃった)  そんな風に考えながら、シャワーを使っていた。  そこへ、突然寿士が全裸で入って来たのだ!

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