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第一章・12
「う、あぁ。はぁ、あ。あぁ……」
「あぁ、中出ししちゃった。もし妊娠したら、言ってよ。中絶費用は出すから……って、あれ?」
「はぁ、はぁ、あ……」
イッたまま、瑠衣は失神してしまったのだ。
「ね、大丈夫?」
頬を軽く叩いてみたが、起きるそぶりを見せない瑠衣。
「しょうがないな」
寿士は、とりあえずペニスを抜いた。
クリームでべたべたになってしまった瑠衣を、温かなシャワーで流して清めた。
「まだ、起きないか」
タオルで拭いて、部屋着を着せてやった。
軽い体をそのまま抱え、ベッドに横たえた。
「このまま死んじゃったりしたら、さすがにまずいかな」
ま、その時はその時さ。
父さんが保釈金で、すぐに外へ出してくれるだろうから。
そんな風に、気軽に考え寿士は瑠衣の隣に寝ころんだ。
「おやすみ、瑠衣」
そしてそのまま、眠ってしまった。
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