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第二章 愛人にならない?
あったかい。
エアコンで温められた部屋。
ふかふかの、お布団。
おかしいな。
ここが、僕のおんぼろアパートのはずがない。
寝ぼけ眼で、瑠衣はそんなことを考えた。
石鹸の香り。
「は!」
そうだった。
僕は昨夜、ケーキを5個買ってくれたお客様にバスルームで犯されて……!
「あ、起きた」
忌まわしいクリスマス・イヴを振り返る瑠衣の前に、その元凶が現れた。
「よかった。死んでなかったね」
「な……っ!?」
「覚えてないの? イッたまま、気絶しちゃったんだよ」
それより、と寿士は瑠衣の腕を引いた。
「起きて起きて。そして、食べるの手伝ってよ」
腕を引かれるまま、瑠衣はダイニングキッチンへ連れて行かれた。
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