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第三章・2
「何でこんなことになっちゃったんだろ」
大きなふかふかのベッドの上で、瑠衣はつぶやいていた。
すでにシャワーを浴び、全裸で寿士の隣にかしずいている。
「情けない顔するなよ。愛人とはいえ、瑠衣の人権はちゃんと守るから」
「例えば?」
「今夜は、フェラしてもらう」
「人権侵害!」
違う、と寿士は妙に真面目な顔だ。
「瑠衣が一方的に、俺を愛撫するんだよ? 攻めて攻めて攻めまくるんだよ?」
「あ、そういう考え方もある……」
「はい。じゃあ、頼むね」
寿士は、ベッドのヘッドボードにもたれると、足を投げ出した。
瑠衣は、何だか腑に落ちない気もしたが、すでに現金で50万円もらってしまったので、大人しく寿士のペニスに触れた。
そしてやんわりと、静かに擦り始めた。
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