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第三章・3

「あ、優しい。瑠衣、そんな風にするんだ」 「よく喋る人」 「うん、なかなか巧いよ。少しずつ、激しくしてよね」 「あの。僕、楠さんのこと何て呼べばいいのかな?」  寿士は考えた。 (楠さんは他人行儀だし、寿士じゃ馴れ馴れしいし) 「寿士さん、でどう」 「はい。寿士さん」  そこで会話を切って、瑠衣はペニスを口に含んだ。  先端に舌を絡ませ、唇は締める。  ちゅぽちゅぽ吸いながら、棒茎を扱く。 「んっ、ふ。ぅん……、んんっ、ふぅっ……」  合間の喘ぎが、寿士の耳を心地よくくすぐる。  やがて奥までぢゅぽぢゅぽと吸い込みながら、抜き差しを始める瑠衣のテクニックに、寿士は奇妙な感情を覚えた。 「ね、瑠衣。何でこんなに巧いの?」 「……ぅうッ、っふ。んん」 「他の男に、仕込まれた? 調教された?」  違います! と言って欲しかった。  いつものように。  うっすらと頬を染めて。  だが、瑠衣は答えなかった。

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