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第六章・6
「ショウガ湯飲んだら、出かけるか」
「ん? どこに?」
「初詣」
「いいよ。いってらっしゃい」
「瑠衣、お前も来るんだよ」
「え」
瑠衣は、ショウガ湯の入ったカップを置いた。
「いやぁ~、そういうのは、さ。やっぱり恋人の役目なんじゃないの?」
「陽詩、帰省中で今県外」
行きたくないの? と顔を覗き込む寿士は、くらりとするほど優しい目をしている。
(企んでる! 絶対何か、企んでる!)
でも……。
「行く。行きたい、初詣」
「じゃあ、早く飲めよ」
瑠衣は急いでショウガ湯を飲み干すと、寿士について外へ出た。
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