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第八章・4

 武田は、瑠衣にタロットカードを触れさせて、占いを始めた。 「お名前を、フルネームで聞かせてくださる?」 「相沢 瑠衣です」 「お相手の名前は?」 「楠 寿士です」  その後、生年月日や初めて出会った場所や日時などを尋ねながら、武田はカードを混ぜ続けた。 「では、占います」  しっかりシャッフルされたカードをまとめて手に持ち、一枚一枚テーブルへ並べてゆく武田。  いつしか瑠衣は、その手先に見入っていた。 (相性最悪、とか言われたらどうしよう)  カードを並べた後、武田はそれらを一枚ずつめくっていった。  太陽に、星。魔術師に、世界に、運命の輪……。  全てを開いた後、武田は瑠衣にカードの示す意味と、それが導く二人の関係を教えてくれた。 (すごい。当たってる) 「……そして気になるあなた方の相性と、未来なのだけれど」 「はい」 「相性は、抜群にいいはずよ。未来も希望に満ちているわ」 「ホントですか!?」 「ただ……」 「ただ?」  瑠衣は、大きく身を乗り出した。

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