86 / 152
第十章・5
「あ、あぁッ! 寿士、さんッ。激しッ……!」
「気持ち悦いな、瑠衣の内は」
絞り取られるような蠕動が来ると思えば、絡みつくような粘りがある。
甘く食んでくる蕾は、時折喰いちぎらんばかりに締め付けて来る。
「あぁんっ! はぁ、あんッ。はぁ、ふぅッ、うぅッ!」
「声も可愛いし、言うことないね」
激しく突き上げながら、寿士は瑠衣の味わいを言葉にしていた。
(寿士さん、家で何かあったのかな……)
瑠衣がそう心配するほど、寿士は激しく腰を打ち込んできた。
「んぁあ! はぁ、ああぁ!」
「イッちゃったね、瑠衣」
じゃあ、俺も。
寿士はすぐに自分を解放した。
熱い精が、濁流になって瑠衣を襲った。
「ぃ、やぁ! んぁああんんッ!」
吐き出しながらも、寿士は抽挿を止めない。
「あ、だめッ。寿士さんっ、それ、ダメぇえ!」
瑠衣を苛めながら、寿士は気怠く問うてくる。
「ね、瑠衣。俺のこと、好き?」
「んぁ、あ。何で、今、そんなコト……、あぁあ!」
とろとろと精を吐き続ける瑠衣に、寿士は重ねて問うてきた。
「俺のこと、好き?」
「う……ッ」
ともだちにシェアしよう!