97 / 152

第十一章・10

 これは、何だろう。 (やけに小さいよね)  箱の中からさらに、ベルベットに覆われた箱が出て来た。  開けると、中にはプラチナの指輪が光っていた。 「きれい……」 「着けてみてよ」  うん、と瑠衣は中指にそれをはめようとした。 「違う、こっち」  寿士は指輪を瑠衣から取り上げ、彼の人差し指にそっとはめた。 「ひ、寿士さん?」 「うん、ぴったり」  いいのかな。  僕、寿士さんからの指輪、人差し指に着ける資格、あるのかな。    寿士は、何も言わずに瑠衣を抱き寄せキスをした。  髪を撫で、肩を撫でた。  その人差し指にも、お揃いのリングが光っていた。

ともだちにシェアしよう!