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第十二章・3
「あのさ、瑠衣」
「ん、ぅん?」
「瑠衣、いっつも中出しOKだよね。何で? 危険日とか、ないの?」
「発情抑制剤、一番強いのに代えたし。ピルも飲んでるから」
だから大丈夫、という瑠衣。
「愛人が妊娠したら、寿士さん困るでしょ?」
「まぁ、そうだけど」
ぽん、と寿士はタブレットをソファに置いた。
「予約完了。明日から、3泊4日で出かけるから」
「明日から!?」
瑠衣は慌てた。
「準備、しなきゃ。あ、僕、旅行バッグとか持ってない!」
「いらないよ。手ぶらでいいよ」
「でも」
「現地調達で充分さ。さ、寝よう」
「もう!? まだ8時だけど!?」
お見合いで疲れてクタクタだ、という寿士は、さっさと寝室へ向かってしまった。
瑠衣はその後に、そうっと続いた。
「寿士さん、エッチは?」
「する」
「全然疲れてないじゃん!」
ははは、と寿士は笑った。
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