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第十二章・4

「あ~、気持ちよかった~」 「瑠衣、1日何回風呂に入れば気が済むんだよ」  秘湯の上質な隠れ宿に、二人は来ていた。  自然豊かで静かな環境は、日々の疲れを癒すにはもってこいの場所だ。  旅館内ですれ違う客はほとんどおらず、まるで貸し切りのような居心地の良さを寿士は感じていた。 「夜の露天風呂も最高! 星がね、とっても綺麗だったよ」  寿士さんも、入ってきなよ、と言う瑠衣に寿士は苦笑いした。 「俺は、パス。お化けが出たら、怖いから」 「お、お化け!?」  出るのかな、と声を潜める瑠衣。  そんな彼を、寿士は抱き寄せた。 「出るわけないじゃん、バカ」 「もうッ!」  湯上りで温かな瑠衣の唇を、寿士は吸った。 「ん……、ひ、さし、さん……」  ちゅく、くちゅと濡れたキスを交わしながら、瑠衣をそのまま布団へ横たえる。 「もう……。寿士さん、1日何回エッチすれば気が済むの?」 「瑠衣とだと、何回ヤッても飽きないな」  瑠衣の首筋に舌を這わせながら、寿士はその浴衣をはだけてゆく。 「旅館エッチ、最高。浴衣は脱がせやすいし」  それに。

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