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第十七章・8

「ね。瑠衣が俺のこと好きだ、って自覚したのって、いつ頃?」 「え~?」  瑠衣は、頬を染めた。  思い返すと、あの頃の自分はやたら滑稽で。  それでいて、可愛らしくて。 「山岡先輩と浮気した後、かな。ごめんね、あの時は」 「もう、いいんだ」 「あの後、占いまでしてもらったんだよ。僕と寿士さんの相性」 「へぇ」  結果はどうだったの、と訊いて来た寿士に、瑠衣は抱きついた。 「抜群にいい、って言ってくれた♡」 「当たってるじゃん」 「寿士さんは、どう? 僕のこと、いつから好きだったの?」 「うん……、お見合い写真見せられた時かな。ハッキリ気づいたのは」  でも、と寿士は瑠衣を抱きしめ返した。 「ミニスカサンタの瑠衣が気になった、ってことは、一目惚れだったのかもしれないな」  今でも忘れられない、あの綺麗な眼差し。

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