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第19話 「ただいま

「ただいま帰りました」 「おかえり。バーベキューは楽しかったか?」 「はい!とっても!外出させてくださってありがとうございます!」 「……桜が逃げずにちゃんとしてるからね。そこまで拘束する気はないしそこでお礼言うのおかしいよ。……桜から焼いた肉とかバーベキューの匂いがするから先に風呂に入っておいで」 「はーい!」 絶対汗臭いしバーベキューで焼いた肉や煙の臭いがついているだろうから直ぐに風呂場に直行した。 もう透け透けのお風呂にも大分慣れた(勿論曇りガラスにするけど)し、風呂上がりにドライヤーで髪を乾かすことも出来るようになった。 「少し日焼けしたな」 「そうですか?」 「首回りが赤い」 部屋着に着替えた僕を見て京さんは少し笑った。 なるほど確かにTシャツ焼けしてるかも……そうリビングにある鏡を見て思った。 「京さん、もうお仕事は終わったの?」 「勿論。あんな面倒なもの昼過ぎには終わらせた」 「はは。お疲れ様でした。なんかとってもスパイシーな香りがします」 「キーマカレーを作ってみたんだけど、食えるか?」 「食べまーす」 「よし、じゃぁ皿を出して」 「はーい」 簡単な手伝いをして、テーブルをセッティングする。 京さんがワインセラーから白ワインを出してくれたから僕もいただくことにした。 お酒は基本的に好きだし、京さんもワインを中心に結構飲む。 食べ物が美味しいと一緒に飲むお酒も一層旨いんだと京さんのところに来てから学んだ。 京さんお手製のキーマカレーを食べつつ冷えた白ワインが飲めるなんて幸せだー! そう思いながら勢いよくカレーにパクついた。 ……のが、良くなかった。 「っい!……っ」 「……?どうした」 「……ぁ、何でも……って舌噛んだだけです」 「……」 そう……ガリって思い切り舌を噛んでしまい舌がじんじんする。 白ワインを一口飲んで口の中をキレイにしようとしていた時だ。 「…………さく……ら……」 「はい」 京さんの様子がおかしいことに、どんくさい僕はそれをされるまで気がつかなかったのだ。 僕の直ぐ隣に京さんが来てくれたから、てっきり心配して口の中を確認してくれるんだろうとそう思っていたらそうではなかった。 あーんって口を開けたとたんに口を塞がれた。 え? 数秒間は頭の中がフリーズしていて、キスをされているんだと気がついた時はもう……とっても舌と舌が絡んでいて濃厚キスになっていた。

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