寝たいけど寝れない。 後ろに京さんがいるし、京さんの腕が！手が！吐息が気になって！ 「桜」 「は、はい！？」 「……顔見たい」 「え！誰の！？」 「……」 「……」 「……桜」 「はい」 「こっち向いて」 「……ちょっと……無理です」 「なんで」 「……ちょっと、その……勇気が」 「…………そう言われると更に見たくなる」 「や！やです」 「それはショック」 「顔……見せられないですよ」 「なんで？俺は見たい」 「僕は嫌なんです」 「俺が相手で嫌だったか……」 「そ！そういう訳じゃっ！」 「はは……じゃぁ良かった訳だ」 「っ！」 「俺も良かった」 「ちょっちょっちょっ！おな、お腹触らないで……くだくだくだ」 「気持ちがいい。こっち向かないとこのまま触りまくるぞ」 「っ！京さん意地悪過ぎっ！僕ほら！身体痛いんですよ」 「結構激しかったからな。お互いにだけど。まぁ桜の方がダメージは大きいからツラいよな。大丈夫か？」 「は、は、はいぃ……だだだだ大丈夫……です……です」 「無理するな。安心しろ、ちゃんと看病してやるから。だからほら、こっち向け」 「…………」 「……はは。顔真っ赤……何恥ずかしがってんだよ」 「だって……京さんと僕が……まさかまさか」 「セックスするなんて思っても見なかった？そう思ってる？あんなに俺のこと求めて仕方なかったのに？」 「な！なんなんなんっ！」 「俺は桜のことが欲しくて仕方なかったから思い切り抱いた。酒の力借りたのは卑怯だと反省は少しはしてるけど、まぁ最後まで萎えなかったし……桜がまた可愛いくて想像以上に興奮した」 「っな！なななんてこと言うんですか！」 「なんてって……自分の正直な気持ちを言ってるだけだけど？駄目？」 「…………」 「俺は桜がいとおしい……」 「……っ！そ、それは！僕の血がいとおしいのでは？ほら！吸血も沢山したからそれでっ！」 「吸血なんてしてない」 「…………え」 「昨日は一度もしてない」 「は？」 「だから昨晩はしてない。吸血してると思ってたのか？あんなに？何回も数えきれないくらいしたヤツ？あはは……残念、全部キスでした」 「え"！！！！！えええっ！！！？」