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抱いて ちゃんと 抱いて 9

石油ストーブが赤く燃えて室温を少しずつ上げていく。さっきインスタントコーヒーでも飲もうかと、電気ケトルを点けたので、お湯が湧いたらしく音が鳴った。 「ああん・・ああっんん・・・っああ・・・はく・・・ああんんっ」 「緋音さん・・・すご・・・エロすぎ・・・」 珀英は思いっきり腰を叩きつけて、奥へ奥へと緋音の内部に欲望を突きつける。 いやらしい声を上げ続ける緋音の口に、指を入れる。緋音が、くちゅくちゅと音を立てて、珀英の指にしゃぶりつく。 自分が何をしていて、何を咥えているのか、わかっていない。 珀英は緋音のものを反対の手で包み込んで、激しく扱く。上下に激しく動かしたり、先端を突いたりしてあげると、ビクビクと震えて喜んでいるのがわかる。 「やああっっ!!・・・待って!もうダメっっ・・・ダメぇ!!」 緋音が頭を横に振りながら、さっきよりも激しく体を震わせて、内部を締め付けて、内部を突き刺す珀英を絞りつくす。 口の中の指を、舐めてしゃぶって吸い尽くす。舌使いも吸いかたも、全部珀英が教えた通りにいやらしい。 「気持ちいい?」 「ちがっ・・・やあああっっ!」 「ちゃんと言わないと、イカせてあげない」 珀英は緋音のものの根元を、指できつく締め付ける。緋音はイヤイヤ期の子供のように頭を振る。 「やだぁ・・・もう、イきたい・・・!もうむりぃ・・・!!」 「気持ち良い?」 「ふぇ・・・気持ちイイ・・・!!」 根元を締めていた指を緩めて、下から上へと扱く。緋音の先走り液でぐちゃぐちゃになっている。 喋れるように口の中から出した珀英の指を、緋音の舌が追いかけていき、舌先でペロペロ舐める。 「どうして欲しい?」 「お・・く・・・もっと・・奥に欲しいっっ!・・・あと・・」 「あと?」 珀英は緋音の要望通り、強く腰を叩きつける。奥へ、もっと奥に入る。何度も何度も、犯す。 ぐっちゃぐっちゃと、激しい音がログハウスに充満する。 石油ストーブで室温が上がっているせいもあるが、二人とも汗だくだった。 緋音は、自分の中の醜い欲望全部を、引きずり出されるような、そんな勢いで一番奥まで突き刺される快感に、頭が真っ白になっていた。 口唇からは肉欲と快楽の声しか出て来なかった。 「・・・あと・・・か・・・で・・・』 「え?」 「・・・ふぅぁ・・っんん・・・!噛ん・・・で・・・!何処でもいい・・・からぁ・・・強くぅ噛んでぇ!!」 思ってもいなかった要求に珀英は呆気に取られたが、腰は止めなかった。 そんな痛みを伴う要求を、緋音がするとは予想外だった。 指をもう一度緋音の口の中に入れて、舌を挟んで擦って刺激する。唾液が珀英の手を、腕を伝って滴り落ちる。 珀英は、緋音の内部を犯しながら、口の中を指で弄んで、緋音のものも激しく扱いてあげながら。 「変態」 緋音の耳元で囁いて。うなじをねっとりと舐めて。 強く噛む。 「ひゃぁあぁあんんっっ!!!」 緋音の躰がビクビクと跳ね上がる。珀英の手の中で大量の精液が放たれた。 同時に、きつくきつく締められた緋音の中に、珀英もまた射精していた。 緋音の体の力が抜けて、ソファの上にぐったりと倒れ込む。珀英の歯型がくっきりとついたうなじがはっきりと見える。 真っ白な肌に、赤い歯型。 珀英は緋音のうなじに口吻ける。 緋音は珀英のもの。 珀英は緋音のもの。 その証だった。

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