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ラブ、つゆだくで #2
「あっ…、あっ! …なる…っみぃ……!」
寝そべる鳴海の上に跨り、厭らしく腰をくねらせる牧の輪郭が、窓から差し込む月の光にくっきりと映し出される。
「牧さん…。すごく、えっちだ……」
なんていい眺めなんだ、と。
あまりに扇情的すぎるその光景に、思わず鳴海は下から感嘆の声を漏らす。
牧が少し腰を浮かせれば、結合部分が丸見えになり。
ちょうど鳴海の大きさに拡がったその孔 に肉茎が飲み込まれる度、ぐちょぐちょと卑猥な水音が漏れ出す。
以前、牧が大量に買ったコンドームとローションは、あれから順調に消費されつつあった。
今ではそのほとんどが鳴海の家に置かれていて、おかげで在庫を気にせずに思い立ったら即セックスができる状況にある。
なるべく体に負担をかけたくないので、牧がその気になっていない時は無理に手を出すつもりはなかったのだが…。
「今日は、仕事で疲れたって言ってたのに。俺とセックスなんかして大丈夫なの、牧さん?」
「んん……っ、だって、鳴海とするの、すげ…、気持ちいい…………あぁっ、あんっ」
仕事とセックスは別腹なのだと、まるでデザートを食べる前の女子のような言い訳を言う。
どちらかというと甘美なご馳走をいただいてるのは、こっちの方だったりもするのだが。
いつもはどちらかというと鳴海が上になって組み敷くことのほうが多い傾向にあったが、こうして牧が発情して襲ってくる場合も少なくはない。
今日も「鳴海は疲れてるだろうから、今日は俺がする」と意気込み、鳴海の寝間着を積極的に脱がしにかかり。
自らの指で後ろを解 すところから、コンドームの装着、ローションの準備まで、すべて牧一人が行 ったくらいだ。
そういうわけで、牧が騎乗位の体勢で夢中になって腰を振っている現在に至る。
「ん、あぁっ、ああああ、ンン……」
疲れてるどころか元気な立ち上がりを見せる鳴海の性器を己の肉襞へと擦りつけ、牧は嬉しそうに嬌声を上げていく。
綺麗な形のお尻を鳴海の体へ打ちつける度に牧の陰茎がブルンブルンと暴れるように揺れて、そんな仕草でさえもエロい。
「牧、さん……」
熱い吐息を漏らしながら牧の胸元に手を伸ばすと、指先が小さな突起を捉える。
そのまま両方の乳首を同時に指でつまむようにくりくりと弄ると、牧はビクンと体を震わせ、背中を大きくしならせた。
「ひぁ…、ああっ、んん……!」
乳首を責められるのが弱いことは鳴海は知っている。
そして、そうすると悦ぶことも。
「あ…、や…ぁ、んうう…ン……ッ」
爪でカリカリと弾くように刺激を与えてやると、牧は堪らず、大きく開いた股の中心の先端から厭らしい蜜を垂らしていく。
「う、…っ」
蕾をキュッと締められ、思わず鳴海は小さな唸り声を漏らす。
相変わらず牧の中は気持ち良すぎて、本当にいつイッてもおかしくないくらいだ。
このまま牧に襲われ続けるというのも悪くはないが、ずっと何も出来ないというのも生殺しに近い。
そして、ついに我慢の限界が来てしまい、鳴海は自身の腰の律動を開始させる。
「あああぁ…! な、なる…ッ! そっ…それ、ダメ……変に、なる、から…っ…!」
「牧さ、ん…っ。いいよ……、もっと、感じて……?」
牧の細い腰を手で押さえつけて、下から引き抜いては突き上げてを繰り返してやる。
ベッドが揺れるごとに、ギシギシとスプリングが悲鳴を上げる音が聞こえた。
尻の割れ目をぐいと左右に開いてやれば、その厭らしい下の口はより深い奥へと鳴海を誘う。
ズン、ズン、とピストン運動は徐々にその速度を上げていき。
下半身を固定されて逃げ場がなくなった牧は、喉を仰け反らせてひたすらその快感に溺れるしかなかった。
「鳴海ぃ…、んん…っ、気持ち、い……ッ」
「牧さん……。俺も…、イキそうなくらい、気持ちいいよ…っ」
「嘘、だ……、だってこんな…激し……のに…っ!」
「嘘じゃないよ。……牧さんに、もっと感じてもらいたくて。いっぱい喘いでるとこ、見たいから。必死に耐えて、頑張ってるだけ、だよっ」
その言葉に偽りはなく、今だって糸一本で繋ぎ止められている状態に近い。
鳴海は恍惚とした表情で、牧を見上げる。
熱に侵され火照ったその裸は、どんな名画よりも美しく、それでいて劣情を抱かせる。
もっとその肌にむしゃぶりつきたいと鳴海は上体を起こすと、目の前の胸元の尖りへと舌を這わす。
「んああっ、や…あああん、…ッ」
熟れ始めた桃に似た色をした乳首を、小ぶりな乳輪ごと唇でちゅうっと吸い上げる。
すでにぷっくりと膨らんで立ち上がったそれは、どんな果実よりも甘くて。
れろれろと舌先で転がすように舐めると、牧は更にその喘ぎ声を淫靡な響きへと変えていった。
「な、るみ…。キス、したい……」
眦 に涙を溜めた牧が、鳴海の首の後ろへと腕を回す。
鳴海は顔を上げると、牧の頭を手でぐいと引き寄せ、潤んだその唇に口づけをする。
「ん…っ、ふぅ……ンン…」
体を繋げたまま、何度も角度を変えながら深いキスを繰り返す。
舌を絡ませて口腔を犯していけば、牧は鳴海の腰の後ろへその細長い両足を回して交差させ、ぎゅっと巻きつけてくる。
くちゅくちゅと官能的なキスをしている間も、お互いの腰は絶えず動き続けていて。
反り返ったペニスを鳴海の腹に押しつけながら、牧は腰を前後にゆっくりとグラインドさせていく。
ぬるぬるしたその先端が擦れる感触と、まるでミルクを搾り取るような動きで自身の雄を牧に締めつけられていく強烈な快感に、鳴海はとうとう理性が本能に負けてしまい。
「牧さん…! 俺…、もう……ッ」
ガッ、と牧の尻を両手で勢い良く掴み。
浮かせたその腰に向かって、限界まで勃起した肉棒を強引に打ち込んでやる。
これまでと比較にならないくらい強く激しい突き上げに、牧は足を大きく開きシーツの上に突っ張らせるようにして、甘い声とともにその身を委ねた。
「あんっ、あっ、鳴海…っ。イっ、イク…っ。あっ、ああ……、だめっ、イク――…!」
「牧さん…! 出すよ…、一緒に、出そう……っ?」
「やっ…あっ、ああああ、ああん――…っ!」
鳴海が絶頂を迎えたのとほぼ同時に、牧もビクンと全身を震わせる。
牧のペニスの先端から、精液がびゅっと飛び散り。
白い絵の具を零したみたいに、鳴海の腹を淫らに汚していった――…。
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