舐めるとすぐに強く吸い上げられた。小さな快感がそこから広がる。 　不要とも思えるそれが、執拗に舐められ、吸われると敏感になって、その舌を押し返すようにピンと立ち上がる。反対の乳首も同様に舌と唇で愛撫して、あいている方は指で摘ままれて、捻るように刺激されると甘い声とともに身体が跳ね上がった。 　乳首を唇で弄びながら、慎也の手が下肢へと伸ばされる。 「なんだ、もうイキそうなのか？」 　意地悪く握り、先走りで濡れた先端を指先でグリグリと刺激されると、「はぁんっ……あっ、やめっ」っとその手を解こうと手を伸ばした。 　だけど、刺激されれば力が抜けてしまって、剥がそうとしているのか、押さえ込もうとしているのか分からなくなる。 「ああっ、慎……やさんっ。あっ」 　強弱をつけて握られて、擦られれば、乳首からの快感に耐えていた快感が一気に押し寄せる。 「ああっ、やめて……」 　起き上がった慎也が僕の根元ギュッと握り締めたまま、先端に舌を這わせた。 　突然のことに驚いて、耐えることもできずにひっきりなしに甘い声を漏らし続ける。 　男の喘ぎ声なんてと思っても強い刺激に止めることもできず仰け反る。 「ああっ、んっあ……やぁああ」 　強く吸われて快感にのた打つ。白いシーツを引き寄せるように掴むが与えられる快感からは逃れることはできず、根元を握られているせいで解放することもできない。 「どこも甘いな」 　口を離した慎也が手の甲で唇を拭った。そして赤い舌で舐めとった。 　厭らしいその仕草にますます煽られてシーツを掴んだ手を離して、乱れた慎也の頭に手を回して引き寄せる。顎を突き出すようにして口づけをねだる。