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そういうふうにできていた9
暴れるようにして慎也の動きを止める。
繋がったところに指を這わして、「これ、取って」と甘くねだる。この隔たりが邪魔をしている。もっと、もっとと欲しくなってしまう。
「何だ。初めてのくせにそんな事も分かるのか?」
慎也は呆れたように言ってぐっと奥へと乱暴に突き入れる。そんな動きにさえ反応して握られた自身からは先走りが溢れる。
「慎也ぁ……そ、そこだけ、慎也さんからの、熱を感じないんだ……」
快感に弱いΩだから、余計にその違いを感じてしまう。快感に反応してしまうのはΩの性だ。
這わしていた手は激しい注送に外れてその身体に爪を立てる。
「ぅあっ、ああ……」
ゆっくりと引き抜いて奥へと一気に突き上げられる。中が全部擦られて、引きずり出される感覚に喘ぐ。数回繰り返されて快感にすすり泣く。
「十分感じてるじゃないか」
快感に喘ぐ声に慎也は満足している。
「そ、そうだけど、ああっあ……そうじゃなくって……」
上り詰めそうになって、首を横に振った。
「あ……慎也さんっ」
暴れて慎也の肩に持ち上げられていた足が落ちた。そして慎也自身も抜け出ていった。
足を下ろした僕をうつ伏せにひっくり返して、快感に身体の力が入らない僕の腰を持ち上げた。ベッドが2人分の体重を支えて大きく揺れる。獣の交尾のように後ろからぐっと押し入った。
「ひぃぁああっ」
これまでと違う箇所を擦られて快感に悲鳴を上げた。
「いいぞ」
背中に慎也が覆い被さって耳元で促す。
「あっ、ああっあ……慎也っ」
腰を穿つ慎也の熱い呼吸が耳に届いて、項をくすぐる。両手で腰を掴まれて、慎也の動きと合わせるように引かれては押し返されて、ぐちゅっと濡れた音が繰り返して、耳からの身体を犯されていく。
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