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そういうふうにできていた15

 穂高は食い下がるが、「いい加減にしろ。昨日検査に行って結果はお前も知っていただろう。凛が誘発剤を使う必要なんてない」と怒りを含んだ声で答えた。 「ですが……」 「今から血液検査もするんだろう。誘発剤を使ったのなら結果で分かるはずだ。別にあせる必要は無い。凛に発情期が来ることは間違いないのだから、次の発情期までまてばいい」  信也は僕の側までやってくると、「惜しかったな」とつぶやいた。  医師は血液検査用に採血して帰って行った。穂高と3人でリビングのソファーに座り、いたたまれない空気に緊張する。  先程までの興奮状態が消えても身体のだるさは消えていない。  だから確かにセックスはしたし、互いに発情期を確認した。 「発情期らしいとしか確認はできませんでした。発情期の周期ははっきりとは分かりませんが、安定しているΩならば3ヶ月で次の発情期を迎えます。猶予は3ヶ月とします」  穂高は厳しい口調で言うと、「それまでに番うことができなければ、別のΩと結婚していただきます」と慎也に告げた。 「ああ。分かった」  断るだろうと思っていたのに慎也はあっさりと了承した。 「慎也さん?」  驚きに慎也に縋っても慎也は表情を変えることなく視線を向けただけだ。  運命を受け入れろと言われたのはついさっきのことだ。  発情期じゃなくても抱けると言っていたのもさっきのことだ。  なのに3カ月経って発情期が来なければ解消すると簡単に返事をした慎也に驚く。

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